情報ジャンキー
ただのみきや

赤く途切れたブランコ
見下ろしている厚化粧の空
つけまみたいなドローンが落ちた
鳥だったころを忘れ
祈りは地べたを這いまわる
時代のツールが暴いたものは
スキャンダルでも陰謀でもなく
ぼくらの本性
希薄 という字を見つめ
けむりのようなあこがれを嗅ぐ
こどもらの濃い影はいま何処
降る雪に埋もれ来る春も知らず
時計の止まった部屋のよう
換気できない時間に巻かれ
なぜ苦しいのかもわからないまま


              (2024年12月22日)








自由詩 情報ジャンキー Copyright ただのみきや 2024-12-22 15:31:47
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