メルヘン倶楽部
秋葉竹


 

うつむいて
幸せ色のチキンみて
南に消えたひとを想う夜



あのころは
まさらな紙を埋めていた
銀貨みたいなメルヘンだった



あちこちに
こぼれる希望の果ての夢
綺麗に仕舞っておけばいいのに



蛇つかい
星座になってるそのひとの
一番やさしい口笛聴かせて



本を読む
姿をむかしにみた君の
亡くした指輪をみつけた本棚



『おもろうて
やがてかなしきことが好き 』
それだけ心のコップに溜めてる



今日だけの
幸せ色がただよって
私にまとわりつく冬のよる



その銀貨
二枚に消えないマジックで
ふたりの名を書くクリスマスイブ



愛情が
最上なんだと知ったよる
メルヘン倶楽部に流れる新曲











短歌 メルヘン倶楽部 Copyright 秋葉竹 2024-12-21 00:02:35
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