ロード、バード、ストックヤード
らりるれろ。
黒電話の尻尾に
ボールペンを巻き付け欠伸
落ちた文字
を掬う気もなかった
引っ掻かれた痕、は
途端喋り出した
絵のない額縁
のようなホテルの窓
ひた、と
冷たい壁に頬擦りし
小鳥が囀り風が始まる
のをしばし待つ
夕暮れの境に痣があった
やめとけと言ったのに弄った
廻る影!
空のスノードーム!
人!
人!!
鳥!!!!!
刻むためにある光を
線路の石に映し出して
嗚呼
雑踏に消えていっても
蹲る人を避けて
道ができると思っていた
銀杏が薫るのは何故、
何故、何故、 と
凍てつく街に身慄いする
静止した観覧車に
今いるって
今、連絡したら
かわるの。
かわるの、ぼくは
初雪の過ぎる暇に
銀杏の薫るを見過ごし
歩みゆく
逆らって上りゆく