見つめて
ひだかたけし
持続する冬晴れの青みに 何か白いもの
すっと尾を伸ばし垂直に輝き走り落ち消え
隣席から幼子の泣き声
時空を割りじんじんじんじん響き渡る
(世界は自らの時流の枠組み絶えず壊し
新たな在るの輪郭創り出し
自らの行為を愛しながら息衝き生きて)
私はしずやかに瞑目し
あの優しい厳しい人のことを想い起こし
自らが生きて居る次元の知覚像を全て
宇宙に描き込みながら
内なる思考力動を直観しつつ欲望を透過し
今宵も明々おっかけっこする月と金星 から
からころからころ
確実に輝き響き来るもの 、
きっかり一秒一時の狭間に見つめて