プロフィール
リリー
つまらないようで
普遍なわたしの日常は
気付きもしない情景のなかで
なにものともくらべがたく
ささいなしくじりに拘って
下手ないいわけで正統化しようとする
昨日の私の横顔も
誰かのフッテージではチラッと映り込んだ
エキストラ
たがいの途でゆきずりのひとの現実と
無意識のうちにすれ違う
他のものにすりかえられない
点や線が、たしかにあって
継続される風景と
わずかにズレた臨界を感じとれば
脳髄の樹海から羽ばたいてくる
小さなフクロウのまんまるい眼球が光を放つ
そのとおくかすむ鳴き声をとらえるように
本当には言葉にできないものを
誰かに伝える術として
思いめぐらし綴っているのだ
それは創りだされるもの
冴ゆる風にこぼれて舞うレモン色した
木の葉の ひとかげり
そういうもので詩を書きたいとおもう