さよなら雨
そらの珊瑚

調律をしをえたばかりの
おとぎばなしは
こぢんまりとした
こどもの耳の中で
ふたたび輝く

なまえのない宝石を
空にかざす
君がなまえをつけてくれ

ささくれたブランコに留まる
羽毛のこの世の心残り

さえずりで公園の小枝が揺れる

人から
雨を引いたら
ふりだしにもどる



自由詩 さよなら雨 Copyright そらの珊瑚 2024-11-17 11:29:27
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