冬に唄えば
森田拓也
大根断ち白き純情現はるる
鯛焼の尾までうっすら
餡子
(
あんこ
)
かな
鯛焼屋客の多さに目が泳ぐ
鴨のんき見るぼくも又のんきかな
くるりんと体丸めて鴨潜る
灯火
(
ともしび
)
の様に優しく蜜柑の香
風邪の子の友はテレビと絵本かな
投げる
餌
(
ゑさ
)
鴨に届かずおじいさん
つまらなき僕のジョークに咳ひとつ
俳句
冬に唄えば
Copyright
森田拓也
2024-11-11 23:05:47
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