夢枕
這 いずる
夢にずっと浸っていたかって
眠ると夢に行けるから眠りたい
運が良ければ前来た光景へもう一度行ける
そう願って、
日中ずっと
また、早く行きたいと
思っていて
目の前の事なんてどうでもよくて、
頭が見せてくれる夢の景色がずっと良くて
人間と、本当に価値のあるものなんてない
人生なんて、
全て手に入らない
全部いらなくて
アフリカの大地へ大型トラクターで農業しに行ったり
アメリカの長距離トラック運転手になってガソリンスタンドで補給したり、森から近い砂浜の海で一日中遊んで、素潜りして、テントを借りてキャンプしようとした。巫女が祭りで集まって神楽を捧げるのに参加してその神社からの帰りに水没した街の中を腰まで浸かりながら歩いた、団地とテレビアンテナが乱立する高層建築群の中、夜を飛び回りながら飛行訓練した
そんなのがよかった
そんな素敵な光景がよかった
素敵なものを見れて
寝るのがとても楽しい
早く寝たくて早く夢が見たくて、
不安がずっーとうっすらあって
人が話してる
人が笑っている
こわくてすうすうする
頭の悪い想像して
わたし
このまま生きてくのが
このまま生きていかなきゃ
ちゃんと、
ちゃんとしなきゃって
気がして
誰のためにかわかんない
なんで
なんでこう して
ずっと寝てられないんだろう