夢泥棒
森田拓也

片足に秋の小蝶の影淋し

野良猫の影のか細く冬隣

基次郎レモンをひとつ置く書棚

さつま芋ご飯をつまむさらはし

金柑を中心に秘めお饅頭

ふた口で終はる楽しみ栗羊羹

母の愚痴聞く耳持たず虫を聴く

美容院母の頭も紅葉かな

急用も忘れ紅葉の下にゐて

ドラえもんひさに見て泣く夜長かな





俳句 夢泥棒 Copyright 森田拓也 2024-10-24 05:09:21
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