明日
田中教平/Kou


さくばんはお酒を飲まなかった
お酒を飲んでいるとか
お酒を飲んでいないとか、今
どーでもいいことを書いている気がする
やめてみればこんなもんだったよ


今日は母さんの車に乗って
精神病院に向かう
別段、消毒液の匂いもしない
あの陰気臭い病院へ向かう
先生は陽気なもんだ
先生へ出す手紙はもう書いてある

お酒や煙草、秋、といった
ココア色のものに
注意が向くことを僕は語ろう
そうして眠りが一番重要だ
眠れないからお酒を飲んでしまうんだった
さくばんの眠りは
僕に自信を持たせてくれた


朝から妻がなにやら叫んでいる
訊いたら
午前一時に叫びたくて
ずっと我慢していたんだって
ともかくその叫びで僕は起きた
朝六時
東の空が
すっかり明るんでいる


 


自由詩 明日 Copyright 田中教平/Kou 2024-10-19 06:27:25
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