依存症
田中教平/Kou


酒は脳を麻痺させて
昨日の夕方には足の指に
電気が流れたようだった

──依存症はね、暮らしを抜本的に
  変えたいと思っている人ほどなりやすいの──

今朝の仕事は朝七時からだった
さくばん
朝五時に起きられる状態ではなかった
仕事はキャンセルした
さくばん
僕は何をしていたか?
トリスの瓶のウィスキーをキッチンのシンクに
思いっきりぶちかまして棄てていた


僕は眠りわずらい
純になれば純になろうとするほど
洗濯機の水槽内の洗濯物みたいにグチャグチャだ
そもそもなんで純になりたい?
変わらない自分でいることもゆるされるのか?


懸命洗濯物を干していたらなぜか幸福になっていた

もうお酒は断つよ
その前は7年断っていたんだから・・・
終えると
キッチンで立ちながら
ヨーグルトを食べた

 


自由詩 依存症 Copyright 田中教平/Kou 2024-10-18 10:25:43
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