コバルトのヒツジの瞳
あらい
娘の、らびりんす。ミニチュアのバターが入れた、ミルク缶を潜めて、コーンフレークを巣食う、避難用リュックがバカにして、このこのこの!
わらうわらう。ぜんぶ過去だ。おぞましさの疼痛を、せこましい毎日の、野を梢を殺す。原罪は、邪推だなとぶしつける表情に任せるにはなにか、ふたつ、堕胎して。
どこだ 私の目は、おももち/めまい、思わせぶりにおもう。首を傾げて、カモフラージュだったと眩しすぎ。
突っ伏した眼窩の色彩が甘い。子らの草花は密だ。アレはもう落ちた星の希望で、大声で掴んだ利き腕よ、振り向けど、あらましを話せるならば。我知らず、遮断機の降りた廃線の夢をおもいおもいに地に歩幅の分、見知るだけだ。
無意味なようすは一人芝居だと鮮明にイメージして。カラフルなフィルムがまた、新しい言葉を生む。どうせしにゆくだけのものそのじんせいのひまつぶしに
色あせたしずくは深く貼られた 苦虫を奥歯で飼う、痛みばかし藪医者に便りを出すから。この際似せたばかりのよく晴れた朝。切り崩したcosmosの果てに 意識の断片がただ無作法にベッドの上でうねり、悪酔いした鉛の錆びたバラバラに。オレンジが咲き誇る。
夢また夢の短い午後じゃ嘘をつき、すり抜けて流れ込みリズムを刻みつつ散らばり、泣き顔を浮かべるサイコロの魔法のごとく。
「おもちゃのピアノが夢の中の夢中の飛行機雲。」
として芸がないが、悪気もない。
人生/と或る/ならば。
どことなく求め分解された大群が少し、口を噤んだは、ね。願いごと、かつてあった雨が芽生えて、掌に降り注ぎ、呼吸の裏返しでは、未完成の精霊が傾いた 濃い紅茶にしぶしぶ道を譲る。
見上げると私たちはただ、まるで生き物のように動いているひかりで、それはただの布切れであり必要とされないトランプが、香ばしいスパイスが斜めに差し込み、弦を擦ったスプーンと弾ける、赤いインクのボールペンがトライアングルエコーのように 口に運ばれ、舌がまぶたを叩く。きまぐれに向かう指針を 唾液の泥のような夜空を背負った。唸り声を曇らせながら。微笑むように見えるとき、枕元に描かれた風をつかまえ、硬化した空気を掘り起こす。
無数の日焼けしたボトルの全体は カラに引き裂かれた日付に溜まっている。勝手な自由を織る、くだけた跡形に奇々怪々と預けて 少し達者で、明日こそ侘しくもいたわりあって。拭った炭酸の気泡がまた触れて温められただけで。気に留めることはない、いまはまだコルクの旻天に湛む。
ああそれは孤独と退屈は座り込んだままに。息子の、と緩やかな口調で過ぎ去った昔話と聞かせるためにある。(毛糸の紫陽花の形も色も意味も超えて)、感触が反応しているだけであり、転がる心臓が(先端で月を抱きしめる器の底では、)胸懐の耳元でささやく(、木の皮の寄り縋る ネオン管がネバつく。)ミントのピストルを喉仏に構える。(断続的な目玉焼きの真っ白なパレットに戻されては)。身体中をめぐるように なんの意志も保たない。ぎこちない振る舞いに思えたものだ。
だれかの青ざめたマッチをすり覗く。なにもかもがあの陽 黒ずんだ蝶の翅が机上ではひかりが反射するため、航海図と目指す匂いに雑じる。海から山に、谷にも形を変えて、不規則に折れたどこかで逆らうように生まれ逝き 総てのものを一瞬で交尾する。
かすかに例えるなら、腐った船の上で 混ざりあって手にしたいとおもうものが その記録を素描したものだ。それはまたほつれた帆と惰性、深淵を蹴散らして、いまやアスファルトのひび割れに、吐息を紡ぐ儚さを見せつけるとき、うす緑の影が転がり続ける。即座に咳払いを
床にこぼれた分かれ道を選ぶのは。重たい雲のかけらも無い から さあ、カード一枚のヒステリックな言葉の襞に、隈なく、その感触は瞳孔のない目玉がぶら下げたままの喪失感へと手招く
結局、がむしゃらで愛くるしいなんてデタラメだとふてぶてしいから
マニュアル通り街を歩けない。私、無愛想だった