走りつづける
凍湖(とおこ)

走ってる
走ってるよ
ただ走るために走ってる
ああ、明日が追いついてくるよ
影が手を伸ばしてるよ
もっとはやくしなくちゃ
とまったらだめだよ
立ち上がれなくなっちゃう

足がもつれても
肺がいたくても
胃が気持ち悪くても
とにかく前へ、前へ、前へ
どこへなんてどうでもいいから
とにかく走れ

そうしてずっと、ずっと、先のいつか
わたしが弾け飛んで
ガラスの欠片になって
踏んだ足がいたくて
太陽の光を乱反射して
返り血のように小さな虹をまきちらす


自由詩 走りつづける Copyright 凍湖(とおこ) 2024-10-06 21:44:59
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