累扇景
あらい
そこで売られているのは、
『あわいデブリ』
現実とは逃げられないものたちで。
 ・風船が逆行するように うんこはかわいい?
 ・温もりを届ける土壌のPHまでケチつけそうだね
 ・鋭い稜線に祖先までうらみを言いかねない。
透明な鍵穴から 
みずたまりに沈んで
 みる
 一生
  、の――――
静寂に 喰らう ものは(濡れ手に発光する
)木々 は 空閑へ、と 刺し混まれ て いく。
   この無音に後退し
   いままでの道のりにカゲを引き
   銀の葉や だれに背をおされ、
   黄ばんだ歯であり 誰かの手を引いて歩く
 /キミは?/
   奥行きのある三日月など蜃気楼のように 
   紙の端がかけたように覗く音符の子象は
   幼少期に汗をかく
   (金魚たちはなにかを伝え合う。)
Q 混じりけないデザインに射る遊園地だから?
(――おやすみ、だから)
A 助手の、ガラス細工のように 宇宙は断片なのか
まるで
催淫剤の 隠喩 に、引っ掛ける こと、など
片笑窪だ としても 辞さないの だが。
まるで蓄音機は/時間も物質も、ただ流れ出す夢の、
老犬が目をかすめて( 疑惑を持たれるのか? )
ぐずぐずの網の目のように蘇る無数の渦に
緩めた笑み、だろうよ
① ではみえてきた鉄塔とは
  (錆びたと絵の具でできたリンゴ。)
  ――ひかり。か、
② ではきこえてきた踏切とはトビラに、
   触ると解けちまうほど繊細だった
アルゴリズム、の 意味 を、郷愁と叫びだす
なら? 乾いた無作為で ベンチの端では
 (浮腫の滾りが生い茂る正午は形を変えながら
ベーゼが結ぶ
  (テレビ画面を一瞬フラッシュで焼き付かせて。
   )レイヤーを統合してみる。 )
いつかの悪運に互いに作用し合うこれらが縁だと。
どんなコンビニでも噛み砕いて咲き匂う
 鼻 と見届けることなく 秋がはじまるらしい
どの街も とけはじめた 煙草のメロディーと
がなり立てる 路肩といえば
 ふれ まわる あたり
  /くもひとつ ない おおぞら
  に、(目を凝らす
   と ゆっくりと、白い球体があり
 ひいたり のばしたり
ふわりふわり と、すく あわれなんて
だれも しからない。
(蝶のハネのように透明で/おかしなわらい声よ)
  と。)一面に花火が弾け――