論理詩。
田中宏輔
論理詩。その1
①はたぶん②である。
②はたぶん③である。
ゆえに、①はたぶん③である。
①は実は②である。
②は実は③である。
ゆえに、①は実は③である。
①はじゅうぶんに②である。
②はじゅうぶんに③である。
ゆえに、①はじゅうぶんに③である。
①は確実に②である。
②は確実に③である。
ゆえに、①は確実に③である。
①はたまたま②である。
②はたまたま③である。
ゆえに、①はたまたま③である。
①は②を見た。
②は③を見た。
ゆえに、①は③を見た。
①は②であった。
②は③であった。
ゆえに、①は③であった。
①は②を持っている。
②は③を持っている。
ゆえに、①は③を持っている。
①は②かもしれない。
②は③かもしれない。
ゆえに、①は③かもしれない。
①は②を好いている。
②は③を好いている。
ゆえに、①は③を好いている。
①は②と歩いた。
②は③と歩いた。
ゆえに、①は③と歩いた。
①は②を想像した。
②は③を想像した。
ゆえに、①は③を想像した。
①は②より意地悪である。
②は③より意地悪である。
しかし、①より③のほうがずっとたちが悪い。
①は②と無関係である。
②は③と無関係である。
ゆえに、①は③と無関係である。
①は②を誤解している。
②は③を誤解している。
ゆえに、①は③を誤解している。
①は②なのだろうか。
②は③なのだろうか。
ゆえに、①は③なのだろうか。
①は②であるある。
②は③であるある。
ゆえに、①は③であるある。
①は②でありえる。
②は③でありえる。
ゆえに、①は③でありえる。
①は②であらら。
②は③であらら。
ゆえに、①は③であらら。
①は②なのかしら?
②は③なのかしら?
ゆえに、①は③なのかしら? いいかげん、教えてよ!
①は②のつもり。
②は③のつもり。
つまり、①は③のつもり。
①は②の父である。
②は③の父である。
ゆえに、①は③の父である。
①は②の夏木マリ。
②は③の夏木マリ。
ゆえに、①は③の夏木マリ。
①は②を問題にしている。
②は③を問題にしている。
ゆえに、①は③を問題にしている。
①だけが②である。
②だけが③である。
ゆえに、①だけが③である。
①だって②である。
②だって③である。
ゆえに、①だって③である。
①と②がわからない。
②と③がわからない。
ゆえに、①と③がわからない。
①は②でありえた。
②は③でありえた。
ゆえに、①は③でありえた。
①は②が憎い。
②は③が憎い。
ゆえに、①は③が憎い。
①は②のなんなんだろう。
②は③のなんなんだろう。
だから、①は③のなんなんだろう。
①は②を繰り返す。
②は③を繰り返す。
ゆえに、①は③を繰り返す。
①は②のひっくり返しだ。
②は③のひっくり返しだ。
ゆえに、①は③のひっくり返しだ。うん?
①は②だけがわかる。
②は③だけがわかる。
ゆえに、①は③だけがわかる。
①は②もわからない。
②は③もわからない。
ゆえに、①は③もわからない。
①は②しかわからない。
②は③しかわからない。
ゆえに、①は③しかわからない。
①は②とかわらない。
②は③とかわらない。
ゆえに、①は③とかわらない。
①は②をわからない。
②は③をわからない。
ゆえに、①は③をわからない。
①は②よ。
②は③よ。
だから、①は③なのよ。
①は②でしょ。
②は③でしょ。
だから、①は③だってーの!
①は②じゃんか。
②は③じゃんか。
だから、①は③だっちゅうの!
①だって②よ。
②だって③よ。
だからって、①だって③なのよ。
①はいつでも②。
②はいつでも③。
ゆえに、①はいつでも③、ニコッ。
①は②の恋人である。
②は③の恋人である。
ゆえに、①は③の恋人である。
①は②をたたいた。
②は③をたたいた。
だから、①は③をたたいた。
①は②から生まれる。
②は③から生まれる。
ゆえに、①は③から生まれる。
①は②の想像である。
②は③の想像である。
ゆえに、①は③の想像である。
①は②に驚いた。
②は③に驚いた。
でも、③が①に驚いた。
①は②でありたい。
②は③でありたい。
ゆえに、①は③でありたい。
①はときどき②である。
②はときどき③である。
ゆえに、①はときどき③である。
①はドキドキ②である。
②はドキドキ③である。
ゆえに、①はドキドキ③である。
①は②にこう言う。
②は③にこう言う。
だから、①は③にこう言う。
①は②に噛みついている。
②は③に噛みついている。
ゆえに、①は③に噛みついている。
①は②のねえ。
②は③のねえ。
だから、①は③のねえ。
①は②なの?
②は③なの?
だからって、なんで①は③なの?
①は②よりも多い。
②は③よりも多い。
ゆえに、①は③よりも多い。
①は②でないのかもしれない。
②は③でないのかもしれない。
だから、①は③でないのかもしれない。
①は②とつぶやく。
②は③とつぶやく。
ゆえに、①は③とつぶやく。
①だった②は③である。
②だった③は①である。
ゆえに、③だった①は②である。
①か②か、わからないわ。
②か③かも、わからないの。
だから、①か③かも、わからないのよ。
①は②にたたっている。
②は③にたたっている。
ゆえに、①は③にたたっている。
①は②の正面にいる。
②は③の正面にいる。
ゆえに、①は③の正面にいる。
①は②に申し訳なく思っている。
②は③に申し訳なく思っている。
ゆえに、①は③に申し訳なく思っている。
①は必ずしも②ではない。
②は必ずしも③ではない。
ゆえに、①は必ずしも③ではない。
①は②にひどく言われている。
②は③にひどく言われている。
ゆえに、①は③にひどく言われている。
①は②も好きだ。
②は③も好きだ。
ゆえに、①は③も好きだ。
①は②を③だと思っている。
②は③を①だと思っている。
ゆえに、③は①を②だと思っている。
論理詩。その2
1はたぶん2である。
2はたぶん3である。
ゆえに、1はたぶん3である。
1は実は2である。
2は実は3である。
ゆえに、1は実は3である。
1はじゅうぶんに2である。
2はじゅうぶんに3である。
ゆえに、1はじゅうぶんに3である。
1は確実に2である。
2は確実に3である。
ゆえに、1は確実に3である。
1はたまたま2である。
2はたまたま3である。
ゆえに、1はたまたま3である。
1は2を見た。
2は3を見た。
ゆえに、1は3を見た。
1は2であった。
2は3であった。
ゆえに、1は3であった。
1は2を持っている。
2は3を持っている。
ゆえに、1は3を持っている。
1は2かもしれない。
2は3かもしれない。
ゆえに、1は3かもしれない。
1は2を好いている。
2は3を好いている。
ゆえに、1は3を好いている。
1は2と歩いた。
2は3と歩いた。
ゆえに、1は3と歩いた。
1は2を想像した。
2は3を想像した。
ゆえに、1は3を想像した。
1は2より意地悪である。
2は3より意地悪である。
しかし、1より3のほうがずっとたちが悪い。
1は2と無関係である。
2は3と無関係である。
ゆえに、1は3と無関係である。
1は2を誤解している。
2は3を誤解している。
ゆえに、1は3を誤解している。
1は2なのだろうか。
2は3なのだろうか。
ゆえに、1は3なのだろうか。
1は2であるある。
2は3であるある。
ゆえに、1は3であるある。
1は2でありえる。
2は3でありえる。
ゆえに、1は3でありえる。
1は2であらら。
2は3であらら。
ゆえに、1は3であらら。
1は2なのかしら?
2は3なのかしら?
ゆえに、1は3なのかしら? いいかげん、教えてよ!
1は2のつもり。
2は3のつもり。
つまり、1は3のつもり。
1は2の父である。
2は3の父である。
ゆえに、1は3の父である。
1は2の夏木マリ。
2は3の夏木マリ。
ゆえに、1は3の夏木マリ。
1は2を問題にしている。
2は3を問題にしている。
ゆえに、1は3を問題にしている。
1だけが2である。
2だけが3である。
ゆえに、1だけが3である。
1だって2である。
2だって3である。
ゆえに、1だって3である。
1と2がわからない。
2と3がわからない。
ゆえに、1と3がわからない。
1は2でありえた。
2は3でありえた。
ゆえに、1は3でありえた。
1は2が憎い。
2は3が憎い。
ゆえに、1は3が憎い。
1は2のなんなんだろう。
2は3のなんなんだろう。
だから、1は3のなんなんだろう。
1は2を繰り返す。
2は3を繰り返す。
ゆえに、1は3を繰り返す。
1は2のひっくり返しだ。
2は3のひっくり返しだ。
ゆえに、1は3のひっくり返しだ。うん?
1は2だけがわかる。
2は3だけがわかる。
ゆえに、1は3だけがわかる。
1は2もわからない。
2は3もわからない。
ゆえに、1は3もわからない。
1は2しかわからない。
2は3しかわからない。
ゆえに、1は3しかわからない。
1は2とかわらない。
2は3とかわらない。
ゆえに、1は3とかわらない。
1は2をわからない。
2は3をわからない。
ゆえに、1は3をわからない。
1は2よ。
2は3よ。
だから、1は3なのよ。
1は2でしょ。
2は3でしょ。
だから、1は3だってーの!
1は2じゃんか。
2は3じゃんか。
だから、1は3だっちゅうの!
1だって2よ。
2だって3よ。
だからって、1だって3なのよ。
1はいつでも2。
2はいつでも3。
ゆえに、1はいつでも3、ニコッ。
1は2の恋人である。
2は3の恋人である。
ゆえに、1は3の恋人である。
1は2をたたいた。
2は3をたたいた。
だから、1は3をたたいた。
1は2から生まれる。
2は3から生まれる。
ゆえに、1は3から生まれる。
1は2の想像である。
2は3の想像である。
ゆえに、1は3の想像である。
1は2に驚いた。
2は3に驚いた。
でも、3が1に驚いた。
1は2でありたい。
2は3でありたい。
ゆえに、1は3でありたい。
1はときどき2である。
2はときどき3である。
ゆえに、1はときどき3である。
1はドキドキ2である。
2はドキドキ3である。
ゆえに、1はドキドキ3である。
1は2にこう言う。
2は3にこう言う。
だから、1は3にこう言う。
1は2に噛みついている。
2は3に噛みついている。
ゆえに、1は3に噛みついている。
1は2のねえ。
2は3のねえ。
だから、1は3のねえ。
1は2なの?
2は3なの?
だからって、なんで1は3なの?
1は2よりも多い。
2は3よりも多い。
ゆえに、1は3よりも多い。
1は2でないのかもしれない。
2は3でないのかもしれない。
だから、1は3でないのかもしれない。
1は2とつぶやく。
2は3とつぶやく。
ゆえに、1は3とつぶやく。
1だった2は3である。
2だった3は1である。
ゆえに、3だった1は2である。
1か2か、わからないわ。
2か3かも、わからないの。
だから、1か3かも、わからないのよ。
1は2にたたっている。
2は3にたたっている。
ゆえに、1は3にたたっている。
1は2の正面にいる。
2は3の正面にいる。
ゆえに、1は3の正面にいる。
1は2に申し訳なく思っている。
2は3に申し訳なく思っている。
ゆえに、1は3に申し訳なく思っている。
1は必ずしも2ではない。
2は必ずしも3ではない。
ゆえに、1は必ずしも3ではない。
1は2にひどく言われている。
2は3にひどく言われている。
ゆえに、1は3にひどく言われている。
1は2も好きだ。
2は3も好きだ。
ゆえに、1は3も好きだ。
1は2を3だと思っている。
2は3を1だと思っている。
ゆえに、3は1を2だと思っている。