私が彼を殺そうとしたということ
レタスの妻



私は、ただ、彼に、私を見て貰いたかった


私が本当に恐ろしい化物だとしたら
あんな小さな薄い傷で終わらせる訳がありません
彼を必ず仕留め、ズタズタに切り裂き、高笑いをしたでしょう
私は彼と彼女の関係に
狂うほど嫉妬していたのですから

私は
今も昔も
彼に殺意を持ったことはありません
誰が何と言おうが
これは真実です


私は、ただ、彼に、
私を見て貰いたかった
ちゃんと話し合いたかった

あるいは私が死にたかった

ただ、彼に、起きて貰いたかった

あるいは彼を傷つけた刃物で
自分自身を切り裂きたかった



彼にはトラウマになるほど
怖い想いをさせました




ごめんなさい

謝っても赦されるとは思っていません


     だけど
   ごめんなさい


自由詩 私が彼を殺そうとしたということ Copyright レタスの妻 2024-09-11 09:05:25
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