児童室
ふう



わたしはわたしを以て 
いかなる孤独にも戦利し 
平伏する憤怒と哀憫を両肩に掛け  
凱旋する兵士のごとく 
絶望に満ち 
絶望にひろがり 
靴は鉛のように重く 
ポシェットは紙のように軽く 
老いたものへは従順に 
青い舌を差し出します 
逃走の合図です 
骨の欠片で髪を梳く子らは 
いっせいに帽子をのせ 
思い思いにほろんでゆき 
残された赤児は  
狂おしいばかり
腕の中で
燃えてゆきます
 
 
 
                                     (『午後の革命』より)


自由詩 児童室 Copyright ふう 2005-05-22 16:42:16
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