ありじごく
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お星さまにとどかない
きらきらひかっているのに不思議
ずっとながめているうち空になってしまった

朝はまだ水がまぶしかった
おなかの模様でちくちく逆だつ毛
たまには吸ってるって知っていて

いのちは何でも食べられます
それもはんぶんは風の日
すこし強いだけで枝ちかくへのがれるけれど
たいてい何かにふるえている翅を
うすでの網にほうってくれる
時間にあやつられる糸

午后はぼんやりと
汗をかくいきものの影を複眼で見る

さぁさぁ、早く会ってなぐさめよう秋です
緑が焼けてしまう頃
食べられたわたしも蛹にかえろう





自由詩 ありじごく Copyright soft_machine 2024-08-31 18:23:00
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