啄木太宰へ
秋葉竹
てのひらを
眺めていても悲しみは
届かないから、詩を書くのです
あの夜に
流した涙のゆくえなど
誰も知らない、詩を書くのです
その涙
もしも世界に救われて
さえいればいま、ハッピーハッピー
人間は
失格なんてしないけど
罪を犯して、詩を書くのです
もう終わる
涙にすべてを塗りこめて
詩を書くバカの、云うメロドラマ
短歌
啄木太宰へ
Copyright
秋葉竹
2024-08-18 12:05:43