【渓流】大物狙い
レタス

午前3時に起床
アイス珈琲を2杯飲み
微睡まどろまなこを排除した
速乾タイツ 速乾パンツ 速乾Tシャツを着込み
釣具・クーラーボックスを車に押し込んで
走ること2時間あまり
涼風の薫る渓谷に到着した

ウオーターシューズも軽やかに
冷たい浅瀬を闊歩かっぽして
岩下のよどみにヤマメを狙う

微細な振動がてのひらに伝わった
釣り上げてみれば10㎝くらいのヤマメの稚魚だ
ポイントを変えても釣れるのは稚魚ばかり
キープするわけにもいかない

午後の陽射しは強くて身体は火照り
諦めた竿を仕舞い
清らかなせせらぎに横たわった
ソーダ水に浸かったようで心地よい

流石速乾というだけあって
見る見るうちに乾いてくる

次回の様子見に下流に行くと大きな淵があった
手持ちの釣具では届かない
刹那 黒く大きな影が走った
此処を攻めてみたくなった

帰り道はバッハを聴きながら
ぼくの胸は高鳴った

8mの本流竿は家に在る
大物狙いの針と糸が無いのでアマゾンで即購入
明日の夜中には届く

現地の10日天気予報を調べてみると
今週は水曜まで安定しているらしい
焦りは禁物
来週まで待とうと決めた

捕らぬ狸の皮算用



自由詩 【渓流】大物狙い Copyright レタス 2024-07-08 20:03:33
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