もうひとり
みーあ
若草を踏む、匂い
後ろ姿だけがずっと残って
追いかける足が、いつか伝えた言葉を踏みつけた
たぶんとてもしずかな終わりを見送ったから
泥だらけの紙くずは、ちゃんと丸めた
ひとつずつ、軽くなる朝
嘘 でした。真っ暗だったからとても
手に持っていたやさしいことばと
やっと無くせたもうひとり
陽の光、月明かり
ただ、ただ、眺めてる
照らされている
後ろ姿がひどく鮮明で
乾いた咳が、冷ました朝には
もう、知らないわたしと歩きだしてる
並んで歩く、ようにひとりで
自由詩
もうひとり
Copyright
みーあ
2024-06-24 21:08:45