たんぽぽ
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かんたんに覚えてね

ずっと忘れないで

あなたはわたしを人間のように愛してはくれない

けれど、わたしはことばに甦る

いつか風がふいて

えいえんがつつむのだと分かる日がくる

あなたがどんなに傷ついても

こおりつくような砂漠の夜も

つばさをなくしたひな鳥たちのために

わたしはこんなにも

かんたんな名前でいられる

あなたがそう呼んでくれたから

あしたがあるって気づいたから

あなたの最後には相応しくないかも知れない、けれど

あなたがはじめて

水をそそいでくれた日から

わたしの最後は、あなたなのだから





自由詩 たんぽぽ Copyright soft_machine 2024-05-25 13:19:42
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