feather plain
あらい

できるだけ川の流れも春を迎えた、問題は何も書かれていない湿度の、花の高低差をなくすよう推測する、そのほつれぐあい。硝子球ごしの芝生に着地する夢を生涯見る

白く染め抜いた便箋はおだやかな午後の遺物に還る。子どものように、そわそわと、生き物のように動き出す。ふやけたからだで拙い指先で結ばれたままの、寝ぼけ眼でゆめうつつの記憶を引き出す

凶器も台本も偶然も同じ、穏やかな時間を覗かせる。重い時間に角度を与え、無骨に、裏返して。手が届かないほどの息を吐くことで。糸を引く反動は天に届くものなのだろうか

例えばおおきな懐中電灯で作る薄雲などを、歪んだアワのようにゆらめき、消えてしまった道端の影と、きっと大地を暈している。一条の光は浮かない顔で下卑た狐であろうとするけど

静かな迷いは閉じた光沢として身につける鼓動のこと。テンポは行きつ戻りつ、胸元から滑り込ませ、馴染ませるは生まれ育った街へ、傾いた外観が容易な行き違いからつんのめる。その先に飾られる花道の高揚感に似るものと懐われ


自由詩 feather plain Copyright あらい 2024-04-25 17:44:14
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