ヨウサギノウタ
秋葉竹
目覚めたての君の唇が
なんて動いたかは
わかったよ
生きるって
素晴らしいと想うんだ
好きはものを
好きなだけ
好きって云えるしあわせ
そこにはすこしくらいは
正しさがあるかも
しれないだろ?
君は
ヨウサギみたいに
白い毛皮を纏って
その正しさみたいなものを
守ろうとするよね
どうしようもなく
愛おしい
君の唇から
今度ははっきりと言葉が聴こえる
おはよう
なにを信じればよいのかも
わからないかもしれないけど
君をみながら
生きて
ゆきたいな
この手で犯した黒い罪は
きっと
癒すことなどできない
君をけがしてしまうかもしれない
消せない罪の悲しみみたいだ
君がヨウサギなのかそうじゃないのか
私にはわからないけれども
けれど一羽のヨウサギの
たいせつさはちゃんと知っているよ
眩しさが
朝も消えない
愚かな罪を忘れさせてくれる
希望だったりするから
朝わらう
君がそばにいてくれる
愛なら愛と呼んでもいい部屋