骨
レタス
幼い頃は骨格模型が怖くて
理科室に入ることが嫌だった
火葬場という言葉も怖かった
今年はオーバードーズで逝ったきみと
幼なじみの岳父を弔って
真白い骨を拾った
そしてまた
父母と弟の骨を改葬するために
骨壺を開けなくてはならない
今では骨の美しさに魅入られ
愛するようになった
指で骨を探り
己のカタチを知る
なかなかしっかりとした骨だ
普通の骨壺には入らないだろう
骨格標本にはお誂え向きかもしれない
何時かパリに行けたなら
カタコンベを訪れ
幾万の骨が奏でる
無音の協奏曲に包まれながら
静かに眠りたい