ヨコハマ
レタス

木々の若葉は風に揺れながら
五月の歌をうたい

雲は羊たちのように
西から東に駆けていく

ぼくはクスノキのブランコに揺られ
港に浮かぶ洋紅色の貨物船を眺めていた

きみはマーガレットの白い花束を抱き
笑いながら花びらを風に流していた

大人になっても一緒に遊ぼうと
小指の感触だけが残っている

今頃きみは孫たちに囲まれ
至福の日々を過ごしているだろう

ぼくは今夜も琥珀の水を飲み干し
明日を占っている




自由詩 ヨコハマ Copyright レタス 2024-04-22 23:34:15
notebook Home