桜の思い出
番田
僕は夜を
遠くを見ることによって感じる
そして静かに公園を歩く
僕ではない存在を思いながら
ベンチの方へと歩く
桜を 色として感じ取りながら
その一枚を 手にとって
もう一枚を 掴みそこねて
腰をそこに下ろす
僕はベンチの方へと歩いた
時々コーラを飲んでいた 手で
夢を見ていたのかもしれない 頭で
頭の中ではそれを否定しながら
コーラを飲んでいた
桜のもう 散った景色で
わずかに 残る 一枚を
今日の手に取っていた
自由詩
桜の思い出
Copyright
番田
2024-04-18 01:45:19
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