とんがった坂
秋葉竹


 

桜降る
空をみあげてキラメキと
未来の青さににじむ黒い目


ただ灯る
常夜灯には命さえ
照らしてくれるやさしさがあり


なにひとつ
咲かない人生なんかない
けれど咲いてもいつか散るけど


桜に陽
ばかりが射して悲しみを
川面を流れる花びらで知り


小窓から
みえるかぎりの青空は
なんだか絵画のなかの世界で


どうすると
尋ねられたら単純に
上だけをみるつもりと応える


とんがった
坂をのぼって振り向けば
不様によく似た足あと残り


悲しみが
胸から消えてゆく日まで
桜舞い散れハラハラハラリ










短歌 とんがった坂 Copyright 秋葉竹 2024-04-13 11:10:49
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