桜みち
秋葉竹




 

桜みち
ふたりで歩くそよ風が
散らない未来をそっと散らして


桜木に
灯る命の妖しさに
汲めども尽きぬ情欲を知る


ひまわりの
咲く夏の日の未来さえ
白い子猫に知られた春の日


青葉に陽
悲しみさえも薄くなる
春はゆっくりゆっくりと来る


儚さに
ふと気づいたのは賑やかな
逆に明るい笑顔の輝き


色のない
浮世がなんで楽しいか
ジッと手をみて吹くはそよ風







短歌 桜みち Copyright 秋葉竹 2024-04-06 22:52:03
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