空色の切符
レタス

死ぬまできみのこと
離さないと言ったのに

深く眠るきみに置手紙もせず
部屋の扉を開けてしまった

あれからどれくらい経ったのだろう
きみだけの夢を見るようになった

もう帰るに 帰れない
広くて深い河が滔々と流れ
ぼくは ただ暗い水面を見つめるばかり

今頃きみは笑顔の日々を過ごしているだろう

みどりの窓口で空色の切符を買い
北に向かう列車に乗った




自由詩 空色の切符 Copyright レタス 2024-03-31 06:47:05
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