陽炎のうた
ひだかたけし

陽炎揺れる鉄路を
赤い焦点絞りながら
辿ってゆく、何処までも
明るい光に包まれ

 見知らぬ白い女の顔、
 しなだれる様その抱擁
 ぽっと浮かび忘れ難く

赤い鉄路は伸びてゆく
真紅の予感を岩陰に伏せ

導き手探し立ちのぼる陽炎、

 奥から億から
 生まれる子たち
 手懐けながら

登ってゆく昇ってゆく、何処までも








自由詩 陽炎のうた Copyright ひだかたけし 2024-02-21 19:16:05
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