耳障り
血腥い
最後の狩猟は
たったいま為され
墨染の首級をぶら提げて
おれはメトロを待つ

おまえの胴體と四肢はもう要らぬ
墜落する空に抱く明日への危惧こそが
仔を孕む幸福にとり誤謬ならば
おれたちはとうに惡意の虜

兼定の拵が燿る頃
切断した鸚哥の頭を
ベランダに晒しておく

幾人ものおまえが
一人ずつ順に斃る度に
花束を墓碑へ手向けることで
観衆を鏖殺する完璧な美術
繁殖を拒む摂理
皮膚に縫いとめられた睦言に
おれの飢餓を唯一満たすべく
おまえは
恐怖を罹患するだろう