酔いどれ船
レタス

帆布を揚げて
ヨーソロー!
船長は高らかに叫んだ

目指す宝の島は
オレの背中の地図に描かれている
酔えば赤く浮き出て航路を示す

ラム酒を飲み放題という条件で
航海に行く契約書を交わした
黄金などには興味が無くて
酒を飲めることが至福なのだ

波に揺られたラム酒は攪拌熟成されて
代えがたい美酒となる

船員は20名
ラム酒は200樽
おまけに生ハムが500本
5種のチーズが15t
堪らず涎が落ちそうになる

背中に彫ってくれた父に感謝感激!
呑んで 呑まれて また呑んで…

宝島なんかはどうでもよくて
長い航海になればいい


                 初出 日本WEB詩人会 2024/02/18


自由詩 酔いどれ船 Copyright レタス 2024-02-18 21:49:09
notebook Home