三月のセーラー服
本田憲嵩

早春、きみは少女、
入学式を前に、いちはやく試着して、
歓びまわっている、
三月のセーラー服の少女、


早春、きみはあるいは、その少女の制服の下で、
日に日に成長してゆくような、
まだまだ控え目な乳房、


そんなふうに期待の暖気を、
明るい青春の空の下どんどん膨らませてゆく、
野原にはみどりいろの陰毛が、
もうとっくに生えそろっている、


毎年、変質者たちが春になると、
その青空の暖かさに手を伸ばそうとするのは、
きっとそのためなのだ・・・、



自由詩 三月のセーラー服 Copyright 本田憲嵩 2024-02-18 15:48:58
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