きみに帰る
レタス

故人を偲び
独り
骨を拾った帰り道
西陽がとても眩しくて
何も見えない    

いっそあの夕陽に向かって
ふたり 空の果てまで行ってしまおうか

何時も一緒にうたを歌っていたよね
こんなに こんなに好きなのに
恥ずかしくて
何も言えないでいる  

交差点で止まって
バッハのゴールドベルクをかけてみた
きみもたぶん好きだろう

明日はきっと至福に満たされる
暖かな西の空を眺めながら
ぼくは歌い続ける














自由詩 きみに帰る Copyright レタス 2024-01-15 22:50:27
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