ぽえむ
たもつ



レタスの先端
心音のひずむところ
温度の終わりに
少し触れる
つめたさ
教室みたい 、
と思う

穏やかな湾の入口を
句読点が航行する
健康的な食事
その後で
わたし、コップを
置くつもりだった

夜半にかけて
薄手のビニールが
降り積もるでしょう
気象予報士のぽえむは
いつも優しい
肌ざわりの飛沫
もっと
息がしたい

雨季になると
届く請求書がある
同じ書式に
印字されたわたし
両親から
授かった名前
おかげで
人混みでも
はぐれなかった
かほそく
とまる





(初出 R6.1.4 日本WEB詩人会)


自由詩 ぽえむ Copyright たもつ 2024-01-05 07:01:26
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