帰郷
レタス
独りグラスを傾けて
想い出す 顔と顔
都会で育ったぼくたちに同窓会はない
車を出して
思い出の街を訪ねたら
空と路は狭く
商店街もなくなっていた
小川は埋め立てられ
桜並木もアスファルトに閉ざされて
木蓮の咲く公園はテニスコートになっている
初恋の少女が住んでいた住所には他人の表札
想い出は美しすぎて
ぼくだけが取り残されていた
ふと… 眼がしらが熱くなる
たぶん此処にはもう帰らないだろう
自由詩
帰郷
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レタス
2024-01-03 22:11:08
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