意識の光景20
ひだかたけし
木目に沿って歩いて行く
輪を描き運に従い
静かさの波打ち奥まり
暗闇の上層にぽっかり穴開き
水色の空、白雲の流れ うっすら
青い光帯び ひろがりいく
年輪を重ねリズミカルに木目刻まれ
輪と輪と命の軌跡を辿り生きながら
てくてくてくてく歩いて行く私なら
わたしの奥に更に真なる私の在りと
木目に沿って歩いて生く
輪を描き運に従い運に抗し
裸木の群れ規則的に立ち並び
一面のうっすら白色の来光包み
静かさの波打ち奥へ億へ
打ち鳴らされる意志を、
刻み込まれる意志を、
垂直に肉貫く力
Here I am 、
此処に私は在る。