軽快
ひだかたけし

誰一人訪れること無い
純白の空間に在り
貴女の顔に触れる
波打つ魂の偽装
魔と魔の間で均衡保ち
神の触手が伸びるを感じ
貴女の柔らかな微笑み
軽く重く手触りに受け止める

切迫する死を切迫する謎を

誰一人訪れること無い
この純白の空間に在り
時空の溶ける瞬間に立ち合い
遥か高く深い次元を凝視する
貴女の顔に触れる実感を
一つの糧として掴み取り
自らの魂の偽装 肉体離れ

切迫する死を切迫する謎を

開ける瞬間の宇宙に同期させ合一し
私は生きる 残余の此の世の人生を

熱 沸き立たせ、荒涼を無限の広がりとし。




 



自由詩 軽快 Copyright ひだかたけし 2023-12-23 17:40:38
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