意識の光景14◯裸木の群れ(改訂)
ひだかたけし

明かりの消えた家々の寝静まり
枝の絡まり合う裸木の群れ、
夜空に向い立ち荒涼と
垂直の眼 落ちて来る

(墓堀人たちは今日も棺を埋め
せっせせっせと棺を埋め)

落ち来る垂直の眼、
人の生者から死者への移行
眼差しながら時間に亀裂入れ
前へ前と直進する時間亀裂入れ
瞬間の永遠 啓示して
裸木の群れ 励まして

家々の明かり消え寝静まりながら
裸木の群れ、 
枝絡ませ合い
起きている、
さめざめ さめざめと起きている

瞬間に永遠を垣間見て
それじゃ足りない
最早タリナイ

と、

さめざめ
潸然と大地に涙流し
大地を濡らし

 自らの力の開示に臨み

起きている、絶えず起きて居る







自由詩 意識の光景14◯裸木の群れ(改訂) Copyright ひだかたけし 2023-12-21 19:09:56
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