祝福の瞬間
ひだかたけし
紅葉の枝葉が大きく揺れる
風が吹いているのだな
濃密な紅の群れが青空に
美しく浮き出しながらなびく
風々うねり 風景をかき混ぜ
今此処にこの世界が立ち現れる、
引き伸ばされた瞬間の光景となり
私は只 眼を見開き
ベランダに居て凝視する
いつしか
自らの場所をしっかり確保し
世界が普段の優しい無関心を解き
私というひとつの存在を迎え入れ
悠然と光の渦、
陶然と紅の香、
ただようたかなるたたえ今、
今に私は生きて在り この世界の一部となり。
自由詩
祝福の瞬間
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ひだかたけし
2023-12-16 16:09:51
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