飛翔
バカ男




ガソリンスタンドで働く父のために埠頭で釣りをする母


サンドウィッチにはさまれたクラゲがただ干からびていくのを待ってる


ヒツジの皮を被ったケダモノだが牙はすでに抜かれてしまった


大胆なご提案です、表札の無い家をつくってみませんか


口からはもう言葉しか出ない。言葉はいつも口からしか出ない。


青い絵ばかり描いていた日、本当は青くない絵が描きたかった


「このタクシーはどこに行くんでしょうか」不安げに運転手は言った


翼から背中がはえている悲しみ。だから鳥は空を飛べない。





短歌 飛翔 Copyright バカ男 2005-05-16 19:44:44
notebook Home 戻る