ある追憶に
ワタナbシンゴ

さみしさを纏う外套があったなら
輪郭を縁取ることなく
あなたと私の消失点で像を解き
互いの記憶の曖昧さに溶け込んでゆける


夕暮れの色にぼんやり佇むひとたちが
遠く住んでいた場所を忘れようとするように
私はあなたのことを思い出しています



自由詩 ある追憶に Copyright ワタナbシンゴ 2023-12-09 23:31:38
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