世界は只
ひだかたけし

青が開ける
まっさらな朝の空
光は弾け

鎮まるわたしの心
魂の均衡と調和のうちに
世界のすべてを受容する

颯爽と歩き過ぎる若者、
駆け回る子供たち、
凍り付く紅葉、杖つく老人

みんな皆、
内なる外に
外なる内に
属し戯れ輝いて
その肉体の滅び迄
魂の橋を渡っていく
聖なる霊性に向かって

 すべてありありと在る
 無限の生命に貫かれ

青が開ける
まっさらな朝の空
光は弾け
人は生きる

自らの定めを自らの咎と識り、
自らの力で乗り越えんと

 わたしがあなたが
 どんな不幸のどん底にあっても、
 どんな幸福の絶頂にあっても、

世界は只静かさ奥まり残酷に美しく在りと。








自由詩 世界は只 Copyright ひだかたけし 2023-12-07 15:38:48
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