五行歌 二首
リリー

   「食卓」

 サラダの皿の色どりに
 執着しつつ
 缶ビール グラス注げば
 勤めの愚痴がついと出る
 貴方との白いテーブル


   「霧の朝」

 冬が来て
 裸木ばかりの東山に
 霧が 濃く晴れない
 虚しい恋のすぎた山が
 近づいたり遠ざかったりしつつ


自由詩 五行歌 二首 Copyright リリー 2023-11-26 11:41:50
notebook Home