無限の眼(新訂)
ひだかたけし

煌めき音響
コバルトブルー
響の色彩うねり
艶めき貫流する
冷える肉に
熱、熱を感じ
柔ら鮮やか
意識の開く

ひたすらな静かさのうち
雪降る世の あり
ゆるりとした鼓動のうち
旋回する銀河の あり

抽象ではなく
生動する
思考を掴む
 〉思考によって
 宇宙の諸事象の流れに
 合一するのを私は感じる〈
透徹と熱、魂に伝導され
思考の力を体験し

いずれ訪れる死を
肉の限界と準備し
開かれる言葉光景に
意味の多層を感じ取り

 彼女は心に穴ぼこを抱えて生き
 彼女は海鳴りの貝殻を瞳に宿し

 アナタは美しい、アナタは醜い
 ごみ溜めのなか、光輝くなにか

木霊する音響
コバルトブルー
色彩の響うねり
貫流する艶
冷える肉に
熱、熱という実体
行き渡り
意識、鮮烈に
今開かれる
無限の眼と為り





自由詩 無限の眼(新訂) Copyright ひだかたけし 2023-11-22 17:05:49
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