卵の果て
こしごえ
そのころ 宇宙が
「ふしぎの卵」から産まれた
その「ふしぎの卵」を産んだのは
「ふしぎ」だ しかし
その「ふしぎ」を
生んだのは
何だろうか
永遠か ならば永遠を生んだのは何か
永遠についての
永遠の謎
ふしぎ
ふしぎのことを思っていくと
私の心音は
狂い静かに狂う。静かに狂う
宇宙は
産まれて 現在に至る
あなたという宇宙
私という宇宙
誰かという宇宙
みんな
何かの卵の果ての姿
そして
何かの卵の果てのみんなの魂は
果てをこえて
何かに帰る
何かとは愛か
愛用万年筆が
「愛」と書き記す
※ 初出 同人詩誌『反射熱』第13号(2023年10月20日発行)
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