okaeri.com 21-30
AB(なかほど)


不器用に生きている君の笑顔が好きでたま
らない僕は、なおのこと不器用なんだろう。
そんな日々で幸せを数えてゆきたい。
 
 
 
さあおいで
僕はいつでも心のこのへんのとこ
開けて待ってるよ
 
 
 
今日ここからやりなおしてみようと思う
あの日の君がそうだったように
私もここからやりなおしてみようと思う
 
 
 
北極、南極、シベリア、
マッターホルン
融けてしまうのは明日かもしれない
 
 
 
いつの日かの憧れであった
本郷で道に迷った
しめしめと にたり顔で坂道を
 
 
 
濡れたくなくて、という事でもないのに
ざあ、という音には 
いたたまれなくなって、走る
 
 
 
僕は腕を広げ抱き締めるように蹲り
僕の港はここなんだ
と言い聞かせた
 
 
 
アンシェー アンシェー マタヤー サイ
アンシェー アンシェー マタヤー サイ
帰る場所がもうこの島じゃなくても
 
 
 
琴座の一辺を二倍伸ばした線上に
糸切りを持った君がいて
約束と言いながら弦を張り替えている
 
 
 
 
ひぐらしの こえ
かげろうの はね
おばさんの かげ
うたたねの ねこ

 
 
 
 


自由詩 okaeri.com 21-30 Copyright AB(なかほど) 2023-11-09 19:16:29
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