こけのこい
soft_machine
こけ色のシャツを着
こけ風のズボン履き
こけ臭がするジャケツを羽織る朝
私はひろがる ちいさなタマシイ
苔の多様に思いを馳せる
新鮮な舌のようなむらさき
朝つゆにあつまる金
うまれる前の星の黒
みなとり合わせて
地球のさけ目にもぐりたい
そこなし沼をかくしたい
あなたの床うらにひそみ
こけなりの夢を電波する
ピピピ ピピピ
こけの恋文を読んで下さい
こけ文字はたったひと文字
「 * 」
わたしは走っています
走りながらふり撒いています
生きることより
殖やすことより
わたしはただあなたが好きだから
こけとして生き
こけして消える