とびっ子
花形新次

遠隔ローターをパンティに仕込んで
難しい哲学書を朗読させながら
パチッとスイッチを押すと
急に眉間にシワを寄せて
「あ〜、う〜」と苦悶の表情を浮かべる
そこでスイッチを切ると
「フーッ」と一息つくが
また朗読を再開すると
スイッチを押す
パワーも上げると
呼吸はどんどん荒くなり
最後は天を仰いだあと
机の上にうつ伏せで倒れて
動かなくなる
しばらくして落ち着くと
オーガズムに達してしまったことに
照れて大笑いをする
必ずといって良いほど
みんな同じ振る舞いをする
そんな動画を楽しみながら
休日を過ごしている

そうだ!
自称詩人のおばはんに
自称詩を朗読させながら
遠隔ローターで虐める
というのはどうだ?
参加者を募集しようと思う


自由詩 とびっ子 Copyright 花形新次 2023-10-01 16:48:27
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